堆肥について

オールマイティ白河有機
 粘土質のわが庭土を何とか改善すべく、土壌改良材の検討を進めてきた。水はけをよくするための定番材料にはパーライト、くん炭、堆肥、腐葉土、砂などがあるが、混合割合が3割程度までを前提としたテストでは、効果がありそうなのはくん炭、堆肥、腐葉土であった。その中で、単位面積あたりの費用が一番安いと思われる堆肥をメインの改良材に選んだ。

 さて、堆肥を使うことに決めたが、銘柄を決める際には1. 家の近くで手に入ること2. 完熟であること3. できるだけ安いこと4. 付加価値があることをポイントとして選択した。その結果、オールマイティ白河有機を採用することになった。
 この製品の袋には、

「良質な酵素(特殊発酵菌)の働きにより、土の団粒化を促進し、作物の発根を促し体内活力を旺盛にします。
肥効の速効性および持続性に優れており、作物の元肥、追肥に適しています。
果実類は、葉色が淡緑色となり、ツヤが出て、低温伸長性が高くなります。
果実類は、光沢と芳香が良くなり、糖度を高めます。
株づれが少なく、長期継続収穫が可能となります。
水稲施用についても、秋落がなく、デンプン含有量が多く、食味を増します。
又、収穫終了時の稲わら分解にも役立ち、ガス障害の発生を少なくします。
多量に使用しても作物吸収が多いので、連作障害が少なく、地力を高めます。 」


と、人生ばら色みたいなことが書いてある。この売り口上につられて、価格は少々お高いが条件4.の付加価値に該当すると判断して、一気に35袋購入した。

 しかし、実際に袋を開いて見ると、小指の先程度〜大福餅くらいの大きさの塊がかなりある。均質なものが固まっているだけならほぐせばいいのだが、つぶしてみると色が薄い。つまり発酵途中の状態なのである。これは、熟成し切っていない粗悪製品と言うべきなのではないか。原料はおがくず、牛糞、コーヒー豆粕と書いてあるが、こんなものも入っていた(右写真参照)。これは、かなり長期熟成が進んでいるようだ。

 これを購入したのは近くにある「農家の店」で、主なお客が農家と思われる。農家は大量に使うから、多少発酵不足でも気にしないのかな。通常、どこのホームセンターでも堆肥(大袋)は長期間野ざらしになっていて、袋の色があせていたり破れていたり内側にコケが生えていたりするものだが、この商品は品切れのことが多く、回転はかなり早いようだ。でも、自分が買ったものだけが不良品だったとは思えない。

 もし、この商品を買おうと思っている人がいたら、まずは一袋買って、中身をよく確認してみたほうがいい。