2007年7月

2007.07.01.
 先月初めにブラウンパッチが発生した場所が、再び茶色になってきた。週末は用事で出かけるので、金曜日帰宅後に消毒を行った。今回はベンレート水和剤3000倍を2リッター/平米目安で散布した。芝生の面積は約75平米なので希釈液は150リッター必要になるが、これだけの希釈液を作るのは面倒なので、1500倍の液を1リッター/平米にしてもいいんじゃないかと思ったが、とりあえず用法を守ることにした。

日曜日は明るいうちに帰宅できたので、芝刈りを行った。よく伸びているところ、あまり伸びていないところ、いろいろある。きのこも生え始めた。芝生の状態には変化が見られないが、明確なリング状になっているところもある。きのこは土中にひろがった菌糸の辺縁部に生えているわけなので、地上に出ているきのこを抜いても解決にはならないが、見た目がよろしくないのでとりあえず抜いた。抜いてもすぐ生えてくるけどね。もともと粘土質の土であるところへ未熟堆肥を入れているので、最近の気候とあいまってきのこが生えてくるのは当然といえば当然。
ちゃんと環状に生えている。

この二日間でのブラウンパッチの拡大はないようだ。一番大きいパッチの中心部が、心なしか回復し始めているようにも見える。やはり、定期的に消毒したほうがいいのかなあ。
 
左は先月と同じ場所で、一番ひどいところ。

2007.07.07.
  本日芝刈りを実施。芝刈りの前に全体をチェックしてみたところ、ブラウンパッチの辺縁部に菌糸を発見した。嫁は前にも出ていたというが、自分自身が確認したのは初めてで、呆然となった。病変部も拡大しているようだ。

 ブラウンパッチに菌糸塊が出るのかについては、ネット上には記述がほとんど見つけられなかった。某読みにくいサイトでは「出ないようだ」的な書き方をしていて、どこかの芝関係者は「枯れたところに出る」と書いている程度だ。「ようだ」よりは「出る」という記述を信じることにし、ブラウンパッチ対策としてロブラール1000倍を散布した。
 

 それから、きのこがあちこちに生えてきたのでサプロール500倍も散布した。この夏は薬漬けの予感。


本日の定点観測写真。病変部は左の写真の茶色部分。なぜか、写真右の方には出ない。

2007.07.08.
  ロブラールを散布した翌日、様子を見てみるとまた菌糸が出ている!薬を撒いた後に菌糸が伸びるなんて、薬が効かないか選択を間違えたかのどちらかだ。ここに来て、ピシウム菌を疑わざるを得なくなってきた。とりあえず、手持ちの薬の中から対ピシウム菌薬としてタチガレンをえらび、500倍を散布した。これで収まってくれるといいんだが・・・


2007.07.09.
  朝、出勤前に病変部をチェックしてみた。菌糸は減るどころか増えているようだ。ピシウムでもないのか?

 他の理由もあって早めに帰宅したので、今度はアリエッティを散布することにした。今まで、噴霧器のほうが効果的のような気はしていたものの、何十リッターも撒くのに噴霧器ではつらいのでジョウロで散布していたが、今回噴霧器を使用した。今回は散布範囲限定のため薬品量が少ないのも理由だ。

 これで収まらなかったら、もう打つ手がない・・・

 きのこがまた生え始めている。一昨日薬を撒いたところ以外のようだ。いたちごっこだな。


2007.07.10.
  朝、芝を見てみると菌糸は消えていなかった。重苦しい気持ちを引きずりながら出勤。帰宅後、もう一度様子を見てみたら、菌糸がほとんどなくなっていた。薬がようやく効いてきたのか、雨で流されたのか、理由がよくわからない。ともかくも、病気の進行は止まったようだ。

 消毒薬の予防散布はしないつもりだったが、やはり一月以内の周期で予防散布したほうがよさそうだ。
2007.07.14.
  今週末は雨の予報だったので、金曜日に帰宅後、芝刈りを行った。伸びた芝に隠れていた枯葉が表面に出てくるので、全体に黄色っぽく見える。先月から病気を繰り返している部分もはっきり出てきた。一番大きいパッチの面積は拡大していないように見えるが、周囲に小さなパッチが見られるようになった。今まで気にしていなかったけれど、デデさんにダラースポットではないかと指摘されて、そのように思えてきた。

 その小さなパッチ、何箇所かは菌糸が出ている。試みのひとつとして、消毒の前に物理的除去をやってみた。枯れたり腐ったりしている部分を刈り取ってしまうのだ。もちろん、そこは地面が見えてしまうが、乾燥しやすくなるのでよいのではないか。刈り取りしていたら、菌を塗り広げているような気がしてきたが、とにかく様子を見よう。結果は後ほど。

 もう7月だが、芝はそれなりに伸びているので、全体に薄めの施肥を実施。以前、色の薄い部分に使ってみてよさそうだった、芝ドクターGという製品だ。夜は雨のはずなので散水しなかったが、雨の降り出しが遅くちょっとあせった。

本日の定点観測写真。茶色の面積が大きかったパッチの一部が緑になってきたため、ちいさなパッチの集まりのようになってきた。だがそれとは別に、確かに小さなパッチが増えているような気がする。
2007.07.18.
  週末の天気が怪しいので、芝刈りをやれるときにやっておこうと思ったが、諸般の事情で帰宅が遅くなったためできなかった。一番ひどい病変部は、回復しているように見えてそうでもないようなので、殺菌だけでもしておくことにした。

 今回使用したのはラリー水和剤の1000倍。気休めみたいなものだ。

 また、今までくもの巣だと判断していたものが、今日芝生一面に出ているのを確認した。こんなにクモばかりいるとは思えないので、実はクモの巣ではなく、何かの菌糸なのだと考えを改めた。そうはいってもこのレベルでは悪さをしないようなので、とりあえず放置することにした。

 きのこも元気だ。10cmくらいに伸びているものがある。大風で裏返った傘のような形のきのこも初お目見えだ(写真。ピンボケなので拡大写真はなし)。とにかく、目立つものは抜いておいた。


 先週末、枯れたり腐ったりしている部分を除去する試みをおこなったが、一部は病変の拡大があった。温存策はあまりよくなく、やるならばっさり除去したほうが効果はありそうだ。


2007.07.22.
  今週は芝刈りが出来なのではないかとひやひやしたが、昨夜から雨がやんで、昼前には芝刈りができるくらいに乾いてきたのでいつも通り40mmで刈り取った。先週の施肥の影響と8日分のため、刈りカスはいつもより多かった。刈る前は病変部が隠れているため全面緑がきれいなのだが、刈り取り後はあちこちに黄色が見える。一番ひどいのはやはりいつものところで、水曜日よりさらに拡大していた。ねずみ色に変色し、同じような色の菌糸が発生している。芝刈りによる拡散を防ぐため、そこは最後に刈り取った。

 どんな殺菌剤を撒いても結果が芳しくないので、どうでもいいやと思い始めているが、今回はオキシラン水和剤を使ってみた。これに含まれている有機銅が、かなり広範な病気に効果があるという実験結果を見たからだ。もちろん、研究室内の実験と実際の芝生が違うのは承知の上。当たればみっけもんという感じだ。


本日の定点観測写真。左の病変部さえなければ、全体としては及第点と思う。


現在、一番病気がひどいところ。朝の菌糸がついているさまは、なんとも不気味であった。今日撒いたオキシランが効いてくれるだろうか。
2007.07.25.
 枯れはさらに拡大しているようだ。もう回復は無理だね。



2007.07.27.
 本日は会社が休み。
 6月からずっと病気の部分は、また菌糸塊が見られるので、まず消毒することにした。今日の殺菌剤はリドミルMZ水和剤の700倍。全面ではなく、病変部を中心に枯れが目立つ東側に散布。
 

 夕方になって芝刈りを行った。前回から5日経過しているだけだが、翌日は息子の幼稚園のイベントで一日拘束される予定なのと、日曜日は雨が降る確率が高いため、この日にやっておくことにしたのだ。
 刈りカスの量はそれなりで、まだ成長しているようだ。




2007.07.29.
 おとといの芝刈り後、あらわになった枯れ部分だが、回復の見込みはもうなさそうなため、追い播きの準備と病気拡散防止の意味で、枯れ芝の除去を実施した。乾いているせいか、除去は簡単だった。露出した地面が痛々しい。近いうちにここの土を入れ替え、追い播きする予定。